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霊性と宗教意識

  宗教意識は霊性の経験である。精神が物質と対立して、かえってその桎梏に悩むときみずからの霊性に触着する時節があると対立相克の悶えは自然に融消し去るのである。これを本当の意味での宗教という。一般に解している宗教は、制度化したもので個人宗教経験を土台にしてその上に集団意識的工作を加えたものである。宗教的意識、宗教的儀礼、宗教的秩序、宗教的情念の表象などというものがあってもそれらは必ずしも宗教経験のそれ自体ではない。

                                                                「鈴木大拙全集8巻 日本的霊性」24p

 

宗教団体に所属しているからといって霊性的経験をしていると勘違いしてはならない。

そこに所属していると何か安心するからとか、利益があるとか案外そういう人が多いものである。

教祖の体験は教祖個人のものであり、それを文章化した経典は体験という文字で表現できないものを文字で表したものにすぎない。

人間の持つ苦しみを七転八倒しながら超越した中からのみ、真実の霊性の経験が生まれる。